腸内フローラは食べ物で変化するということを証明した報告があります。
2015年に発表されたアメリカの研究で、アメリカ人とアフリカ人に食事を入れ替えて2週間過ごしてもらったところ、2週間で腸内フローラが変化し、アメリカ人の大腸がんのリスクが変化したそうです。
食物繊維が豊富で低脂肪のアフリカ式の食事に変えたアメリカ人の腸内フローラは、善玉菌と言われる腸内細菌の割合が増え、腸内細菌が生成する酢酸量が増えたことで、大腸がんのリスクを示す炎症の数値が低下したそうです。
対して、繊維が少なく高脂肪、高たんぱく質が特徴のアメリカ式の食事に変えたアフリ力人の腸内フローラでは、悪玉菌が増えたことにより、反対に大腸がんのリスクを示す数値が上がったそうです。
なので、腸内フローラを改善したいなら、最初にやるべきことは食生活の改善ということになります。
きのこで腸内フローラを改造
きのこは、カビや酵母などと同じ「真菌」に分類される微生物で、その成分は食物繊維の固まりなんだそう。
不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方を持ち、特に不溶性食物繊維が豊富です。
この、きのこで腸内フローラを改善することができるという研究報告があるとのこと。
プレバイオティクスという方法で、食物繊維の塊であるきのこを一定期間食べることで、腸内フローラを構成する善玉菌、日和見菌を育てるという内容です。
腸内フローラの善玉菌、日和見菌は食物繊維を餌として増殖します。
反対に、悪玉菌は食物繊維が嫌いなので減少していきます。
キノコですが、一度冷凍したものを調理すると、腸内フローラへの効果が一層高まるそうです。
冷凍することで、キノコの細胞壁が壊れて、有効成分が外にでてくることで、健康効果を得やすくなるんだとか。
更に、加熱は短時間に抑えると成分を壊さず調理できるそうです。
食物繊維の働き
・便秘解消
・腸内の有害物質を取り込み体外へ排出する
・コレステロールや脂肪の吸収を妨げ、高血圧、動脈硬化を予防する
・血圧を下げる
・大腸ガンの抑制
きのこ18種類の特徴と効果!
きのこは、他の野菜と比べても食物繊維の豊富さは際立ってます。
更に、きのこの種類ごとに成分が異なるため、健康に対する効果も変わってきます。
きのこの効果と成分を比較して、自分が必要としてるきのこはどの種類か探してみて下さい。
シイタケ
食物繊維:4.2g/100g中
シイタケの含有成分エリタデニンが、コレステロールを低下してくれます。
日光に当てるとビタミンDに変化するエルゴステリンも、シイタケは豊富に含んでいます。
腸内フローラの改善以外にも、骨粗しょう症防止にも効果的ということです。
加熱すると、うまみ成分が10倍になります。
エノキタケ
食物繊維:3.9g/100g中
エノキダケは、食物繊維に抗メタボ作用があるキノコキトサンの含有量がトップクラス!
腸内フローラの改善に役に立つだけでなく、コレステロール値を下げて免疫力を高める効果も確認されてます。
肌の保湿効果のあるトレハロースの含有量が多いことも、エノキダケの魅力です。
マッシュルーム
食物繊維:2.0g/100g中
マッシュルームは、世界3大キノコの1つとして世界的に有名です。
しかし、マッシュルームの食物繊維の量は、有名ななキノコの中では一番少ないです。
ちなみに、マッシュルームの含有成分であるシャンピニオンエキスには、体臭を抑える効果があります。
ナメコ
食物繊維:3.3g/100g中
ナメコは水溶性の食物繊維が豊富なきのこです。
ナメコの、ぬめり成分であるのムチンは、腸内でコレステロールや胆汁酸を絡め取って便として排出してくれる働きを持ってるとのこと。
また、ナメコは、たんぱく質の吸収や消化を高めてくれるそうです。
ブナシメジ
食物繊維:3.7g/100g中
ブナシメジエキスを糖尿病マウスに投与することで、マウスの内臓脂肪が減少したという研究報告があります。
また、ブナシメジには、腸内フローラの改善以外にも、インフルエンザの症状を軽減してくれる効果もマウスの研究でわかったそうです。
マイタケ
食物繊維:3.5g/100g中
マイタケを使った動物実験で、血中コレステロールを低下させる作用が確認されたそうです。
他にも、マイタケの効果として、血糖値の上昇を抑える効果、便秘改善の効果が確認されてるそうです。
マツタケ
食物繊維:4.7g/100g中
マツタケの有効成分であるマツタケオールには、食欲増進作用と消化酵素の分泌を促す作用があります。
また、腸内フローラの改善のほか、マツタケには免疫上昇、抗がん作用の効果も期待されてます。
ハタケシメジ
食物繊維:2.7g/100g中
ハタケシメジの効果として、血栓を作りにくくする作用が、他のキノコと比べて特に多いそうです。
ハタケシメジには、血圧を下げる効果もあるとのこと。
ブナシメジと比較して、ハタケシメジには苦味成分が殆ど含まれてないので、子供も食べやすいそうです。
ホンシメジ
食物繊維:1.9g/100g中
ホンシメジには、腸内環境への効果以外にも、免疫力向上と脂肪分解酵素の働きを抑制する作用があることが確認されてます。
また、ご存知のとおりホンシメジにはアミノ酸が多いので、うまみが強いです。
特に、疲労回復に役立つオルニチンが多いこともホンシメジの魅力ですよね。
ハナビラタケ
ハナビラタケは、シャキシャキした歯ごたえで、味や香りにクセがないです。
ハナビラタケの成分のうち、ベータグルカンの比率が多く、免疫力を高める効果があるとのこと。
また、ハナビラタケには抗アレルギー作用もあります。
タモギダケ
タモギダケは、淡い黄色のかさが特徴で、コクがあり味が濃いです。
腸内フローラの改善の他、免疫力を高める働きにも注目が集まってるとのこと。
また、タモギダケには、血小板凝集を抑制して、血液の流れを促す効果も発見されています。
ユキレイタケ
ユキレイタケは、保水力のあるトレハロースが多く、美肌によいキノコとして女性によく知られてるようです。
きのこを食べて、デブ菌を減らしてヤセ菌を増やす
きのこを食べることで、デブ菌を減らして、ヤセ菌を増やす簡単な方法です。
今日から実践できます。
自分と同僚の2人でしか試してませんが、2人ともに効果があったので、オススメできるかと思います。
ヤセ菌を外部から摂取する
まず、ヤセ菌を自分の腸内に増やすことが必要です。
これを、プロバイオティクスと言います。
一番簡単なのが、雪印メグミルクが販売しているガセリ菌SP株ヨーグルトを食べること。
ガセリ菌SP株は、痩せる効果が期待されてる菌で、ガセリ菌SP株ヨーグルトは、ヤセ菌であるガセリ菌SP株が10億個入ってる機能性ヨーグルトです。
まずは、この機能性ヨーグルトで腸内のヤセ菌を増やします。
継続期間は、2週間が目安だそうです。
日和見菌はヤセ菌とデブ菌の2グループ分けれる
腸内細菌の中で数が最も多いのが、日和見菌と呼ばれるグループです。
この日和見菌は、大きく2つのグループに分かれます。
フィルミクテス門とパクテロイデス門です。
フィルミクテス門は悪玉菌に加担しやすい性質を持ち、フイパクテロイデス門は善玉菌を手助けして体によい働きをすると言われてきました。
そして、最近の研究では、フィルミクテス門は太った人の腸内に多く存在し、パクテロイデス門は痩せた人の腸内に多く存在すること明らかになったそうです。
このフィルミクテス門が、所謂、デプ菌と呼ばれるグループで、パクテロイデス門が、ヤセ菌と呼ばれるグループになります。
フィルミクテス門が多いとデブ体質になる
フィルミクテス門、つまりデプ菌を沢山抱えてる人は、食べる量は少しなのに、なぜか太ってしまいます。
フィルミクテス門には、糖類を代謝する性質をもつ菌が多いそうです。
簡単に言うと、食べた物から取り出すエネルギー量が他より多いという事です。
なので、デブ菌であるフィルミクテス門の菌が多いと、食べた量が少量でもネルギーが大量に作られてしまいます。
もし、エネルギーが使われずに余ったとしたら、それは脂肪に変わり、体中に蓄積していってしまいます。
これが、デブ菌を持ってる人が、少量しか食べなくても太ってしまう理由なんだそうです。
パクテロイデス門が多いとヤセ体質になる
パクテロイデス門、つまりヤセ菌が多い人の場合は、大食いしても余り太りません。
パクテロイデス門は、フィルミクテス門とは違って、食べ物から取り出せるエネルギー量が多くはありません。
簡単に言うと、燃費が悪いという事です。
なので、パクテロイデス門のヤセ菌が多いと、大食いしても少ししかエネルギーを取り出せないというワケです。
なので、パクテロイデス門の菌が腸内に多い人は、取り出したエネルギーを全部使い切って脂肪に回る余剰エネルギーが殆ど残らないワケです。
なので、ヤセ菌を持ってる人は、大量に食べても痩せることができるというワケです。
ヤセ菌が多いと腸内フローラが健康でいられる理由
ヤセ菌は、野菜や果物などに含まれる食物繊維やオリゴ糖を、腸内で発酵させることで短鎖脂肪酸を生成するそうです。
この短鎖脂肪酸が、とても重要なんだそうです。
短鎖脂肪酸には大きく3つの働きがあります。
短鎖脂肪酸は腸を活発にする
痩せ菌作る短鎖脂肪酸というのは、ヒトの腸が活発に活動するためのエネルギー源となります。
なので、短鎖脂肪酸が増えてくると、当然のように腸は消化吸収を高めます。
更に、腸の上皮細胞が増えてきて、粘液分泌の量も次第に増加してきます。
短鎖脂肪酸は大腸も活発にする
短鎖脂肪酸には、大腸の粘膜を刺激して嬬動運動を促す働きもあります。
大腸の蠕動が活発になると、腸内細菌が食物繊維などを得やすくなります。
そうすると、更に免疲機能が高まって、腸内環境が益々改善されていくそうです。
短鎖脂肪酸は身体のエネルギー消費を促す
短鎖脂肪酸は身体のエネルギー消費を促す働きがあります。
短鎖脂肪酸が腸から吸収されて血液中に入ると、脂肪細胞に対して脂質の吸収を抑制するよう働きかけるそうです。
更に、筋肉に対して、脂肪の消費を促進すするよう働きかけるんです。
これで、ヤセ菌が多いと太りにくい理由がわかりました。
脂質の吸収を邪魔して、脂質の消費を進める。
まさに、ヤセ菌の真骨頂ですね。
パクテロイデス門の痩せ菌をたくさん保持してると短鎖脂肪酸が大量に作られる。
そうすると、脂肪を溜め込まない身体がになっていって、最後には太りにくく痩せやすい体内環境に変化するというワケです。
まとめ
ヤセ菌を身体にキープし続けれるかは、毎日の食事次第です。
まずは、機能性ヨーグルトを使ってヤセ菌を腸内に入れます。
その後は、ヤセ菌を増殖させるために、ヤセ菌の餌となる食物繊維の塊である茸を沢山摂取します。
同時にに、デブ菌を減らすために、デブ菌が好きな炭水化物と糖分を減らします。
やる事はシンプルで、茸を毎日の食事に取り入れて、毎日ヤセ菌が活性化する食事をしていけばいいダケです。
痩せるか太るかは毎日の茸しだい。
それだけで痩せ体質を手に入れれるなら、やらない手はないですよね。